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まず、購入を考える誰もが一番気になる、
「中古って買っても大丈夫?」
「長く使える?」
「壊れないの?」
ということについて。
結論から言うと、
中古スキーでも十分使えますし、よほどボロボロor古い板でなければ壊れることもありません。
実際、私が今使ってる板は 2007/2008 年の中古で、
総滑走日数は 200 日を超えますが、滑りに全く問題はありません。
ただ、中古の板も使えることは使えるのですが、
シーズン前のチューンナップが必須です。
チューンナップというのは、
板の滑走面やエッジを削って綺麗に整え、ストラクチャーやワックスを入れるなどの作業のことですが、、
素人ではできません。
専門知識と専用の工具を持ったショップに依頼して、やってもらうことになります。
その価格は 6,000 ~ 12,000 円ほど。
(地域や腕によって差があります)
じつはチューンナップは新品の板にも必要なことなのですが、通常はショップのサービスでやってくれます。
(通販だと無いことも)
そのため、「中古スキー独自の費用」ということになりますね。
中古のスキーを購入する場合は、
「スキー板の代金+チューンナップ代」を用意しておきましょう。
もちろん、チューンナップしないで使うこともできますが、
それは板の状態によって決まります。
次は、中古スキーを選ぶときのポイントを確認しましょう。
中古スキーにはチューンナップが不要なほど状態が良い板もありますが、
中には『こんなもん売るなよ・・』と思う板もあります。
そこで、間違って悪い板を買ってしまわないように、
中古スキーを選ぶときは次の点に注意して下さい。
▷滑走面に大きな傷がないか
▷エッジに大きな傷・サビがないか
▷スキーの表(ビンディングがある面)に大きな傷がないか
▷今までの使用者がチューンナップに出していたか
▷シーズンオフ時の保管はちゃんとしているか
まず確認するのはスキーの状態です。
滑走面、エッジ、表面に「深い傷」がないかを確認してください。
スキー板は多重構造になっています。
浅い傷であればチューンナップによって削り、修復することが可能ですが、
深くまで傷ついた場合は直すことができません。
メーカーによってはチューンナップ部分を含めて作っている板もありますが、
通常は、滑走面や表面なら 5 mm、エッジなら 3 mmが修理の限界です。
それでも修理に 10,000 円以上かかりますし、
それを超える傷は直すことができない、または直しても長く保ちません。
(ひび割れたり、剥がれたり、折れたりする)
特に重要なのはエッジの傷で、
ぶっちゃけ、滑走面や表面の傷は滑りに大きな影響はありませんが、エッジの傷はモロに滑りに影響が出ます。
具体的に言うと、
「エッジが変に噛みすぎて、凍った斜面で扱いづらい」
「エッジが引っかかって、前につんのめる事がある」
「外れたスキーのエッジが当たって怪我をした」
などのトラブルが実際に身近で起こりました。
また「板を運んでいてグローブやウェアーが切れた」ということもありましたし、
エッジが酷く傷んでいるスキー板はやめましょう。
「安いから」という理由で選ぶと、
余計にお金がかかることになってしまいますよ。
次に、板の使用者についても確認します。
スキー板に対する愛と知識があり、
日々のメンテナンスやシーズンごとのチューンナップを欠かさず、
保管時にはビニール袋などに入れ、直射日光や空気に触れないようにしている。
こんな人が使っていたスキー板であれば、
中古でも、とても質の良い板であることが多いです。
チューンナップに出さなくても使える板が欲しければ、
こんな人から買いましょう。
実際、私が使っている板は、とあるスキー選手から譲ってもらったモノですが、
滑走面やエッジのメンテナンスを欠かさない板だったため、新品の卸したてよりも滑りました。
当然、私もしっかりとメンテナンスし、保管時に劣化しないように気をつけています。
そのため、毎年シーズンインから気持ちよく使うことができますよ。
ところが、、
スキーをすることがなくなったので売り出します。
2 年前に 3 日ほど使い、それからは倉庫の中で眠っていました。
一部エッジにサビと、若干日光が当たっていたので色褪せている部分があります。
こういう人が使っていた板だと、思っている以上に板が劣化していて、
「 1 シーズン使ったらチューンナップすらできない」
なんてことがあります。
実際にそういう板を履いてみたこともあるのですが、
とにかく滑走面がすべらないので、すぐに捨てることになりました。
なんというか、、
どれだけ高級なワックスを入れてもダメなんですよね。
『 1 万は勉強代だな』ということで自分を納得させましたが、
ハッキリ言って、金の無駄でした。
中古の板を購入するときは、人を見ましょう。
また、スキーの中古がらみで聞く話題に、
「中古スキーはヘタっているから止めたほうがいい」
という話があります。
「ヘタっている」というのは、
使用によってスキーの反発が弱くなっているということなのですが、、
ハッキリ言います。
そんなもん、
レースや技術選、スキー技術大会などのギリギリ 120 %の滑りを求められる場面以外では関係ありません。
というか、
感覚が敏感な人でなければ板のヘタリなんて分かりませんし、
分かったところで滑りが変わるほどの影響はありません。
むしろ、
そんなちょっとしたヘタリによって滑りに影響がでるのは下手な証拠なので、
「板のヘタリが~」なんて言う人は、スキーの技術を磨いたらいいんじゃないんでしょうか。
ターンの速度が落ちる?
→もっとポジションと荷重と加重について学びましょう。
硬いバーンは板が暴れて怖い?
→外に圧をかけすぎ。もっとターン後半のエッジ開放タイミングを早く、カラダの向きを次のターン方向へ。
→ターン中のズラし(スキッディング)も使っていきましょう。
ちなみに、私は板のヘタリがなんとなく分かりますが、
個人的に『初心者~初級者にはヘタった板の方がいいんじゃないか』とまで思っています。
その方が、板に滑らされないので、
スキーの正しいポジションや動きを覚えられますからね。
買い替えのタイミングについては、
正直、気が向いたときが一番じゃないでしょうか。
スキー板は新品でも中古でも、ちゃんとメンテナンスしていれば長く使えます。
それこそ、10 年でも。
だからほどんどの人の場合は、
板が痛むよりも、スキーの技術が上がるのが先で、
自然と、
「今の板では自分の全力の滑りが出せない」という理由や、
「自分の滑りに合っていない」という理由で買い替えることになるでしょう。
ですが、
「特に今の板に不満を感じていない」という人でも、
新しい板が欲しくなったら、買い替えればいいと思います。
いろんな板でいろんな滑りをしてみるのも、スキーの楽しみ方の一つですし、
それによって、新しい発見があるかもしれませんからね。
ただ、「スキーを上手くなりたい」という人は、
2,3 シーズンほど同じ板を履き続けてみるといいと思います。
それによって自分の滑りのクセや、板の好みが分かるようになり、
次の板選びの参考になるからです。
自分の滑りに合った板を選ぶと、
滑りの次元が一気に上がります。
それこそ、
今までは不安定で怖かったグシャグシャ斜面やガチガチのアイスバーンが、簡単に感じるくらいに。
滑りと板の相性ってあるんですよね。
ちなみに私は、
トップが柔らかめでテールは固め(フレックス)、全体のねじれ耐性(トーション)が固めで、板全体が丸くたわむ板が好きです。
なので、次に買う板はELAN(エラン)かVOLKL(フォルクル)に決めていますよ。
人によって評価の別れる、スキー板の中古。
私は安さを求めすぎなければ、アリだと思います。
この記事を参考に、あなたに合った板を探してみてください。
それでは。
ちなみに、スキー板を選ぶならこちらも参考にどうぞ。
長さやメーカーなど、選ぶ基準について詳しくまとめています。
▷『初心者向け スキーの板の選び方。長さやメーカーはどれがいい?』
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