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ベランダの空間は限られています。
限られた範囲を効率よく使い、出来るだけ多くのトマトを作るために、以下のものを用意しましょう。
15〜25Lサイズのプランター(または鉢)×苗の数
夏野菜は十分な栄養と水分を補給できるよう、深く広く根を伸ばします。
根が十分に伸ばせるような深型のプランターがオススメですよ。
土:30Lほど
基本的に夏野菜用の培養土であればどれでも構いません。
ただ、トマト専用の土の方が栄養バランスに優れるため、成長や実の付きが良くなります。
他の野菜も育てるのであれば “野菜の土” と書かれたものを選びましょう。
トマト用肥料
トマトは元々肥料の少ない土地に育つため、肥料を不足気味で育てます。
しかし、肥料が少なすぎても実がならないため、若干の肥料が必要です。
トマトだけを育てるのであれば “トマト用肥料” を。
それ以外の夏野菜も育てるのであれば “野菜の肥料” と書かれたものがオススメですね。
朝顔用の支柱×苗の数
トマトは大きく上に伸びていくため、茎を支える支柱が必要です。
しかし、ベランダなどの限られた空間では大きく伸ばすのも難しい。
そこで “朝顔用の支柱” を使いましょう。
支柱の輪に巻き付けるように伸ばしてあげる事で、小スペースでもよく伸び、沢山の実をとることが出来るようになります。
地元の農協担当者から教えてもらった方法ですよ。
以上6つが揃ったら、トマトの苗を買いに行きましょう。
トマトに限らず、
「初めて野菜を育てる」
「まだまだ栽培は初心者」
という人の場合、種ではなく苗での購入をオススメします。
というのも、
苗から育てた方が病気や枯れに強く、安心して育てる事が出来るからです。
種から育てた方が安くはつきますが、安定して大きな苗を育てられるとは限りません。
特に “発芽〜植え付け” までの気温が低い時期の育成が難しく、この時期にしっかり強い苗に育てないと、植え付けても大きくならないか、大きくなっても病気などにかかりやすくなります。
そもそもベランダ栽培であれば10本も植える事はないでしょうし、素直に苗を買っておきましょう。
買える場所はホームセンターです。
また、苗を選ぶときは
・茎が太くまっすぐ
・茎の節と節の間隔が狭い
・葉が深緑色で、大きく広がっている
の3つの条件を満たすものを。
間違っても “茎が変に曲がっている苗” や “葉が丸まっている苗”、“葉が白や茶色になっている苗” を選んではいけません。
おそらく病気を持っているので、しっかり育たない可能性があります。
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比較的大粒のミディトマトに、細長いイタリアントマト、甘いフルーツトマトなど。
“トマト” といっても色んな種類がありますね。
「せっかく作るんだから、ちょっと特別なものを」
と思うでしょうが、ちょっと待った。
多くの苗には「簡単に育ち 沢山の実がなる」なんて書いてありますし、”トマト=簡単” という認識を持っている人も多いと思います。
しかし、上に挙げたようなトマトは育て方に若干のコツが必要で、慣れてないと実ができないことも多いんです。
初めて〜初心者の方で、
「出来るだけ簡単で、沢山とれる品種がいい」
という人は、特定の品種名が書かれている苗ではなく、“ミニトマト” や “プチトマト” と書かれている苗を選びましょう。
(庭や畑で作る方は、連作障害に対応した “接ぎ木苗” がオススメ)
特別な面白みはありませんが、育てやすく、実の付きも良い。
さらに、昔から育てられてるだけあって病気や寒さにとても強いですよ。
また、実の色が赤・オレンジ・黄色とありますが、色以外に違いはありません。
色の違いは栄養素の差によるものですが、味はほぼ同じですね。
(完熟した場合、少しだけ “赤” が甘くなる気がします)
トマトを育てるときは、次のことを守りましょう。
・わき芽を摘む
・水を毎日やらない
・つぼみができるまで肥料はやらない
トマトの栽培で失敗するパターンは主に3つで、
・わき芽の繁殖による成長不良
・過湿&水のやり過ぎによる根の痛みや病気
・肥料のやり過ぎによる茎の成長過多
のいずれか。
後ほど説明しますが、軸となる茎以外が大きくなると、栄養が分散して実が付きにくくなります。
また上にも書いたように、トマトは元々栄養が乏しく乾燥した土地で育ちます。水と肥料は少なめに育てましょう。
具体的な育て方とコツは以下の通りです。
苗への負担を減らすため、苗の植え付け(プランターに植える事)は暖かく、晴れた日の午前に行います。
植え付けのやり方
①プランターに土を入れて真ん中をくぼませる。
②苗をカップから取り出し、土の1/3ほどを落として根を出す。
③①のくぼみに苗を植え、土をかぶせて根元を手で軽く押さえる。
④朝顔の支柱を立て、防寒・防風として周りをラップで2,3重に囲う(下端は土から3cmほど離し上は開けておく)。
⑤水をたっぷり(プランターから水が流れ出す程度)やる。
特に寒い地域では④が重要で、これの有無で成長速度や病気への耐性度が変わってきます。
寒い時期に植える場合や、寒い地域に住んでいる方、風の強いベランダで育てる方は忘れずに。
植え付けが終わったら、プランターを日当りの良い場所に置きましょう。
水やり
毎朝、苗の状態をチェックし “土が乾いて葉がしおれていれば” 2回に分けて水をやります。
(1回目で土を湿らし、2回目で土に水を溜め込む)
ぎりぎりまで水をやらないことによって根が大きく育ち、病気や乾燥に強く、甘いトマトをつけるようになりますよ。
茎の誘引
茎が伸びてきたら朝顔の支柱の輪に沿って伸びるように誘引してあげて下さい。
(支柱と茎をひもで軽く縛ります)
ラップを取り外す
苗の大きさが30cm以上になり、1日の平均気温が20℃を超えるようになってきたら、ラップを外します。
わき芽を摘む
トマトが大きくなってくると、大きな葉っぱの付け根から小さな葉が生えてくるようになります。
これを “わき芽” というのですが、苗が大きくなるまでは必ず摘むようにしましょう。
わき芽によって栄養が分散するため、苗全体の成長が悪くなるほか、実が付きにくくなるなどのデメリットしかありません。
追肥(ついひ)
1つ目の花房(つぼみの束)が黄色くなってきた頃に1回目の追肥(肥料をやること)をしましょう。
分量は肥料の説明書にある通りに。
できるだけ根元から離れた位置に肥料をまき、シャベルなどで軽く土と混ぜ合わせます。
それ以降は3週間に1度、同じように追肥して下さい。
摘心(てきしん)する
軸となる茎を支柱にそって誘引していき、先端が支柱を飛び出すようになるまで成長したら、茎の先端を摘み取ります。
(花房の数が6つできる頃)
こうすることで先端以外に栄養が行き始め、沢山の実をつけるようになります。
収穫
花が咲いてから1ヶ月半ほどで収穫、赤くなったトマトから取っていきます。
朝型に収穫した方が保ちが良いですね。
雨よけ
トマトの実がなり始めてからは、出来るだけプランターに雨が入らないようにします。
根から吸収した水分によって、実が割れてしまうのを防ぐためです。
土の表面をラップで覆うなどが良いでしょう。
土の追加
茎が大きく育ち、沢山の実がとれるようになった頃、茎の根元に1,2cmほど土を足してあげましょう。
こうする事でその後の生育が良くなります。
トマトは水やりと追肥を行っていれば、気温が高い間は実がなり続けます。
(私の家では10月下旬まで取れてました)
花が咲かなくなったら収穫はおしまい。
枯れるまで放置し、最後は土ごと廃棄しましょう。
(連作障害や病気のリスクがあるため、来年、同じ土は使えません)
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鳥害
トマトは甘いため、カラスなどの鳥に狙われます。
鳥が多い地域ではネットを忘れずに。100円ショップにある荒めのネットで十分です。
虫害
茎や葉の裏にアブラムシが付き、新芽や若葉がしおれて枯れてしまう事があります。
牛乳や唐辛子水・油などの対策がありますが、確実なのはスプレータイプの農薬。
直接かからなければ効果はありませんが、収穫前日まで何度も使え、トマトの中に残らないものがオススメです。
1回でほぼ死滅するので、4,5日空けて2回使えば完璧ですね。
病気
これらはトマト栽培でよく見られる病気で、雨が多く、湿度の高い梅雨時期に発生します。
初めて栽培する人や、栽培に慣れていない人は不安でしょう。
しかし安心して下さい。
ネットで対策を調べると農薬を使うものばかりでてきますが、“家庭菜園レベルでは病気に農薬なんざ不要” です。
大抵の病気は
・病気の葉や茎や実を全てちぎってゴミ箱に捨て
・日の当たる場所で水を減らして乾燥気味に育てる
ことで治ります。
トマトは元々生育が旺盛なので、茎と葉の半分以上を失っても元に戻るんですね。
(実際に8割ほどを捨てましたが、2週間ほどで元に戻りました)
その際に大切なのは、
・病気の部分を健康な枝に触れさせないこと
・病気の可能性のあるものは思い切って全て捨てること
の2つ。
病気が発生した場合は徹底的にやりましょう。
また、もしこれで治らない場合や、茎の根元や土が病気になっている場合、素人がそれ以上手を出したところで無駄です。
諦めて土ごと廃棄してください。
栽培が簡単で収穫量も多いミニトマトは、家庭菜園の初心者にオススメ。
病気や虫害も毎朝チェックする事で事前に防ぐ事が可能です。
今年の夏、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
それでは。
ちなみに、、
「庭を畑にしたい」という人はこちらを参考にどうぞ。
実際に庭の一部を畑にしてみました。
野菜作りをするなら1冊は持っておくと便利です。
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