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用意するもの。

 

ベランダの空間は限られています。

限られた範囲を効率よく使い、出来るだけ多くのゴーヤを作るために、以下のものを用意しましょう。

大型のプランター

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深型プランター(支柱穴アリ)

ゴーヤの根は深く伸びるのではなく、広く浅く伸びていきます。

根が十分に広がらないとツルや枝も大きくならないので、根が広がるような広めのプランターがオススメですよ。

 

実際に作ってみたところ70型以上のサイズであれば問題なく作れました。(土は35〜40Lほど)

それ以下の容量でも育ちますが、株の本数を減らす必要があります。

 

70型以下のサイズであれば1本、70型以上のサイズであれば2本植えるのが良いですね。

 

ただし、2本植えると腐って捨てるほど大量のゴーヤが採れます。

3〜4人ていどの家族であれば1本で十分ですよ。

 

また、3本以上はプランター内が窮屈になり成長不良に繋がる他、葉の密集によって病気にかかりやすくなります。

オススメしません。

培養土:40Lほど

プレミアム培養土
プレミアム培養土

基本的に夏野菜用の土であればどれでも構いません。

初めから肥料の含まれる “培養土” がオススメです

化成肥料と油かす

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株を大きく育て、沢山のゴーヤを収穫するには “野菜用化成肥料” と “油かす” が有効です。

厳密な決まりは無いため、“野菜の肥料” と書かれたものであればどれでも問題ありません

太めの支柱2本、ネット1つ

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ゴーヤはツルを伸ばして2m以上に大きく育ちます。

ベランダ内を好き勝手伸びられると厄介なので、支柱とネットを使ってツルの伸びる方向をコントロールしてあげましょう。

 

支柱は太目(Φ11mm)で長さは150〜180cmほど、ネットの長さは1m×2mのものがオススメです。

ネットは100円ショップで手に入りますよ。

ガーデン・タイ

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ネットと支柱を固定するために使います。

内部に針金が通っており、片手で切って使えるのが便利ですね。

以上5つが揃ったら、ゴーヤの苗を買いに行きましょう。

 

 

初めては苗で買う。選び方は?

 

ゴーヤに限らず、

「初めて野菜を育てる」

「まだまだ栽培は初心者」

という人の場合、種ではなく苗での購入をオススメします

 

というのも、

苗から育てた方が病気や枯れに強く、安心して育てる事が出来るからです。

 

種から育てた方が安くはつきますが、安定して大きな苗を育てられるとは限りません。

特に “発芽〜植え付け” までの気温が低い時期の育成が難しく、この時期にしっかり強い苗に育てないと、植え付けても大きくならないか、大きくなっても病気などにかかりやすくなります。

 

上でも書いたように、3〜4人家族なら1〜2本で十分です。

大量にとれても食べきれませんから、少量の購入に控えましょう。

 

 

 

また、苗を選ぶときは

・茎が太くまっすぐ

・茎の節と節の間隔が狭い

・本葉が3,4枚で、しっかり広がっている

の3つの条件を満たすものを。

 

間違っても “茎が変に曲がっている苗”“葉やツルが枯れている苗” を選んではいけませんよ。

(茎の下が膨れている苗がありますが異常ではありません)

 

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オススメの品種は?

 

ゴーヤやニガウリの栽培は簡単で、基本的にどの品種でも問題なく栽培・収穫が可能です。

ただし、若干の味などの違いがあるため、苗を買う前に確認しておきましょう。

 

◯ゴーヤ

苦みと青臭さ、甘さのバランスが良く、誰でも食べやすい。

一応生食も可能。

 

◯ニガウリ

苦みと青臭さがかなり強く、子供は苦手とする。

ゴーヤよりも葉の緑が濃いため、緑のカーテンにオススメ。

 

◯白ゴーヤ

苦みと青臭さが少なく、ほんのり甘さを感じる。

スライスして塩揉み→水にさらすことで、サラダなどの生食も可能。

 

 

食べる目的で栽培するなら、ゴーヤか白ゴーヤがオススメです

 

それも、カボチャなどの株にゴーヤの株を接ぎ木させた “接ぎ木苗” が良いですね。

(接ぎ木苗…2種類の植物を接ぎ合わせ、両方の長所を兼ね揃えた苗、病気や寒さ、連作障害に強い)

 

栽培が簡単なゴーヤですが、気温の変化、特に寒さにだけはとても弱いです。

失敗したくなければ、接ぎ木苗を選んで下さい。

(乾燥と低温に強いカボチャとの接ぎ木がオススメ、まず枯れません)

 

 

ゴーヤ・ニガウリ栽培のコツ

 

ゴーヤを育てるときは、次のことを守りましょう。

・水を2日に1度はやる

・2週に1度の追肥を欠かさない(ただしやり過ぎはNG)

 

ゴーヤの栽培で失敗するパターンは主に5つで、

寒さによる枯れ

水不足による枯れ

肥料不足による成長不良

肥料過多によるツルぼけ

のいずれか。

 

寒さについては接ぎ木苗の購入でクリアできます。

しかし根が深く伸びないため乾燥には弱く、毎朝の水やりは欠かせません。

 

また、肥料が不足しても多すぎてもダメなので、2週に1度ほどの頻度で少量(1株につき化成肥料:大さじ1強、油かす:小さじ1ほど)を株元にやります。

(緑のカーテンが目的であれば、油かすを小さじ2に増量して下さい)

 

その他、具体的な育て方は以下の通りです。

 

 

植え付け(5月中旬〜6月下旬)

 

苗への負担を減らすため、苗の植え付け(プランターに植える事)は暖かく、晴れた日の午前に行います

また、接ぎ木苗であっても根が張る前は寒すぎると枯れるため、最高気温が20℃を超えるようになってから植える事をオススメします。

(7月下旬までは植え付け可能です)

 

植え付けのやり方

①プランターに土を入れて真ん中をくぼませる。

②苗をカップから取り出し、土の1/3ほどを落として根を出す。

③①のくぼみに苗を植え、土をかぶせて根元を手で軽く押さえる。

④プランターの端に支柱を立て、ベランダの壁や窓枠に立てかける。

(真っすぐ立てると風で倒れます)

⑤支柱にネットを張り、ネットが外れないようにガーデンタイで止める。

⑥水をたっぷり(プランターから水が流れ出す程度)やる。

 

ゴーヤやニガウリはキュウリよりもツルが強いため、風で株が折れる心配などはありません。

ただし、キュウリ以上に大きく広がるため、支柱とネットを使い、伸ばしたい方向をしっかり決めておきましょう。

 

 

収穫までの世話

 

ゴーヤは日光が大好きなので、日当りの良い場所で育てます。

 

水やり

ゴーヤは夜に大きく成長するため、夕方〜夜にかけて水をたっぷりとやります。

(気温が高く、土が乾いているようであれば、朝もやる)

 

畑に比べるとプランター内の土は少ないため乾燥は大敵。

忘れずに水やりしましょう。

 

親ヅルを伸ばしてから→子ヅルを伸ばす

株が小さいうちに子ヅルが伸びると、栄養が分散されて全体の成長が悪くなります。

親ヅルの先端がネットの上端に達するまでは子ヅルを一部取り除きましょう

摘心のイメージ図
摘心のイメージ図

 

 

摘心(てきしん)する

親ヅルの先端がネットの上端(あなたの目の高さでも可)に達したら、ツルの先を摘心(取り去る事)します。

これによって子ヅル・孫ヅルの成長が促され、横に広く伸び、実をつけるようになります。

 

花を摘む

上のツルを取り除く作業と合わせ、土から高さ30cm以内にできた花のつぼみは早いうちに取り除きます。

 

追肥(ついひ)

株の高さが50cmを超え、株全体がしっかりとしてきた頃に1回目の追肥(肥料をやること)をしましょう。

 

分量は少なめで、1株につき化成肥料:大さじ1〜2、油かす:小さじ1(合わせて一握り)程度

できるだけ根元から離れた位置に肥料をまき、シャベルなどで軽く土と混ぜ合わせます。

 

それ以降は2週間に1度、同じように追肥して下さい。

一度に多くを与えるよりも、少量ずつを複数回に分けた方が長く収穫できるようになります。

(大粒の油かすを使う場合は、1回目の追肥に1粒のみで十分です)

 

収穫

花が咲いてから20日ほどで収穫。

暖かい時期は一晩で1回りほど大きくなるため、取れそうなサイズなら迷わず取りましょう。

 

中の白い部分はスプーンでくり抜き、周りの緑の部分を食します。

天ぷらチャンプルーが有名ですね。

 

また、意外と知られていないのですが、

ゴーヤは黄色く熟してから収穫することで、種が(正確には種の周りが)とても甘くなります

画像 赤いゼリーが甘く、苦さや青臭さはない

 

私たちはゴーヤを “野菜” と捉えてますが、沖縄より南では “果物” として捉えている地域もあるとか。

スーパーなどでは手に入らないので、栽培するなら一度は味わってみて下さい。

(黄色くなった実も料理につかえます)

 

 

 

ゴーヤは水やりと追肥を行っていれば、気温が高い間は実がなり続けます。

私の家では10月下旬まで取れてました。

(実のサイズは小さくなりますが)

 

花が咲かなくなったら収穫はおしまい。

病気や虫を防ぐために早々に刈り取り、土と一緒に廃棄

支柱やネットも解体しましょう。

(接ぎ木苗であっても病気や連作障害のリスクがあるため、土は廃棄します)

 

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鳥獣害・虫害・病気の対策について

 

鳥獣害

熟れたゴーヤは種が甘くなるため、稀にカラスやネズミなどに狙われる事があります。

といっても頻度は低いので、別段対策は必要ないかと。

 

虫害

茎や葉の裏にアブラムシが付き、新芽や若葉がしおれて枯れてしまう事があります。

牛乳や唐辛子水・油などの対策がありますが、確実なのはスプレータイプの農薬

 

直接かからなければ効果はありませんが、収穫前日まで何度も使え、実の中に残らないものがオススメです。

私が使っているもの
私が使っているもの

1回でほぼ死滅するので、4,5日空けて2回使えば完璧ですね。

 

病気

これらはゴーヤやニガウリの栽培でよく見られる病気で、雨が多く、湿度の高い梅雨時期に発生します。

初めて栽培する人や、栽培に慣れていない人は不安でしょう。

 

しかし安心して下さい。

 

ネットで対策を調べると高額な農薬を使うものばかりでてきますが、“家庭菜園レベルでは病気に高い農薬なんざ不要” です。

 

 

大抵の病気は

・病気の葉や実を全てちぎってゴミ箱に捨て

・日の当たる場所で水を減らして乾燥気味に育てる

ことで治ります。

 

ゴーヤは元々生育が旺盛なので、葉の半分以上を失ってもなんとか元に戻ります。

(親ヅルはよほどのことがない限り切らないで下さい)

 

その際に大切なのは、

・病気の部分を健康な枝に触れさせないこと

・病気の可能性のあるものは思い切って全て捨てること

の2つ。

病気が発生した場合は徹底的にやりましょう。

 

また、もしこれで治らない場合や、茎の根元や土が病気になっている場合、素人がそれ以上手を出したところで無駄です。

諦めて土ごと廃棄してください。

 

 

 

日よけと食材の両方を満たすゴーヤは、ベランダの家庭菜園にもオススメ。

今年の夏、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

 

それでは。

 

 

 

ちなみに、、

「庭を畑にしたい」という人はこちらを参考にどうぞ。

実際に庭の一部を畑にしてみました。

 

 

野菜作りをするなら1冊は持っておくと便利です。

NHK趣味の園芸 やさいの時間 有機栽培もOK!プランター菜園のすべて (生活実用シリーズ)

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